昨日の続きですが、時は1980年代後半にさかのぼります。
今のようにインターネットが普及していない時代。証券会社に口座を持っているのはごく一部の人に限られていました。
そんな時代に、人は毎日上昇する日経平均株価をテレビと新聞でただ傍観するだけの時間を過ごしていました。
そんなところに、付き合いのある銀行マンが保険会社の人間を連れてやってきました。
○○さん・・・当銀行が融資いたしますので、そのお金で変額保険に加入しませんか?
この変額保険は、日経平均株価に連動して価格が変動します。
万一、価格が下落したとしても死亡保険金の金額だけは保障されておりますので、○○さんの命と引き換えに当銀行に返済していただけます・・・
と言ったかどうかは知りませんが、たくさんの方が借金して変額保険に加入して多くの訴訟が起こったことは事実。
この保険契約に関わった全ての人が欲望に支配された結果、問題は起こったのです。
銀行はお金を貸したい・・・
保険会社は保険を売りたい・・・
契約者は楽にお金を儲けたい・・・
そんな欲望のなかに、投資(金融)の理論などというものは存在しなかったのでしょう。
つづく